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電気専攻

  • 電気設備施工実習
  • 自動計測実習
  • 電動力応用機器設計実習
  • 卒業研究「生産システム制御に関する研究」
  • 卒業研究「パワーエレクトロニクスに関する研究」
  • 高電圧実験設備および沿面放電

電気の技術を通して環境に配慮した豊かな社会を実現する技術者を育成します

電気システム技術は、家電、ロボット、電力ネットワーク、鉄道、電気自動車など、あらゆる分野で利用されており、現代社会には不可欠です。特に、省エネルギー技術を駆使して環境に配慮した電気機器や太陽光発電の設計、ファクトリーオートメーション、電気制御システムの保守管理はニーズが高く、これらに対応できる人材が望まれています。
電気専攻では、電磁気学、電気回路論を基礎とし、そのうえで生産技術と関係する電力、電気機器、計測・制御等の分野について、設計、生産、保全、管理などの工程に関する内容を含め、講義・演習・実験・実習を体系的に組み合わせたカリキュラムを提供します。様々な生産現場で発生する問題の正確な把握、原因究明、適切な対策の提案、新製品や生産プロセスを設計・製作・評価するための基礎能力を習得することで、システムや製品の開発からその効率的な製造までを一貫してリードできる技術者を育成します。

学べるポイント!

  • 電気専攻の学生として必要な基礎を徹底的に学びます。
  • 工場自動化やロボットなどの構築に必要な計測・制御技術を学びます。
  • モータや発電機を利用するような電気機器の設計技術を学びます。
  • 電気エネルギー設備の施工・管理や環境エネルギー技術を学びます。
  • 職業能力開発促進法に基づいて、卒業時に行われる「技能照査」により技能の質を保証します。(合格者には「技能士補」の称号を付与します。)

取得を目指す技能士

  • 2級技能士(電気系に関する職種[以下、1級も同様]、在学中に受検資格)
  • 1級技能士(技能士補の実務経験2年で学科免除、卒業後実務経験1年で受検資格)

取得できる資格等

  •  電気主任技術者(実務経験後申請で取得可能 *1)
  • 1級電気工事施工管理技術者(*2)
*1 第1種(卒業後5年以上の実務経験)、第2種(卒業後3年以上の実務経験)、第3種(卒業後1年以上の実務経験)
*2 実務経験年数の軽減

専攻主任からのメッセージ - 清水 洋隆 教授

清水 洋隆 教授

産業界のあらゆる分野で活躍する
電気の生産技術者を目指して

電気の魅力は、インバータによる省エネルギー化やリニアモータの実用化など、エネルギーを安全かつ効率よく利用するためのシステム作りを通して、我々の日常生活の向上に貢献できることです。最近では、マイコンを用いた高度なエレクトロニクス制御を組み合わせた付加価値の高いシステムの構築が求められています。このような要求に応えるため、電気専攻では、電気の基礎から先端技術までを幅広く学び、講義の内容を実験によって確認し、実習を通じて設計や製作の実際を体得することで、今後の技術革新に対応できる素養を身につけることを目指します。
電気を専門とする技術者は多くの分野で求められており、卒業生は電気・電子分野のみならず機械産業やインフラ事業など、様々なフィールドで活躍しています。意欲を持って学習に取り組み、関心あるフィールドで活躍することを期待します。

カリキュラム

実学一体であらゆる生産現場で通用する電気エネルギーの有効利用技術を学びます

まず電気回路技術をコアとして電子・情報・機械技術を包含した基礎を徹底的に学習。そのうえで、代表的な技術分野である電気エネルギー変換、計測・制御、環境、生産現場に直接対応した分野の電気設備の設計・施工・管理、工場自動化、電動力応用、自然エネルギー利用を習得します。また、実践的なものづくりとして太陽光発電や電動車両に関する製作等も行います。これらの科目と卒業研究を通じて、幅広い専門知識と優れた問題解決能力を身につけ、生産現場の技術革新にいち早く対応できるようになります。
 

電気専攻研究ユニット紹介

ユニット名 概要
エネルギー変換ユニット
  • 各種電気機械(主に電動機や発電機)の特性解析技術、交流モータやリニアモータのモデリング技術ならびに高性能制御技術に関する研究に従事するとともに、モータやインバータの設計・製作教材といった実践的なパワーエレクトロニクス実習教材の開発を行っています。
  • エネルギー変換工学分野の「電気機器」「パワーエレクトロニクス」に関する講義・実験実習を担当しています。
  • 主として電気学会の年次大会や研究会、米国電気電子学会等の国際会議で研究成果を積極的に発表するとともに、これらの学会における各種専門委員会の活動を通じた調査研究等に従事しています。技能振興活動の一環として、技能五輪全国大会(工場電気設備職種)に競技委員として参画し、競技の運営に携わっています。
制御工学ユニット
  • 自動化システムの制御における理論から実践までを研究しています。とくに、スマートな(賢い)オートメーションに関する制御システムの実現を専門としています。
  • ファクトリーオートメーションや自律動作システムなどの制御システム構築において、ロボットやセンサの応用、制御アルゴリズム・プログラミング、理論に基づく制御設計、シミュレーション、コンピュータ制御、プログラマブルコントローラ(PLC)への実装などの教育を担当しています。定量的制御、定性的制御、計測、システムに関する理論や技術を駆使して、要素を組み合わせて全体システムとして優れた働きを実現することの理解と実践に結び付けます。
  • 制御工学分野において、計測自動制御学会や電気学会等における学会活動、技能五輪等における技能振興活動を行っています。また、第4次産業革命に対応したものづくり人材育成に関する活動にも参画しています。
電気設備ユニット
  • 電気エネルギーの輸送や分配に必要な送配電設備、高圧・低圧電気設備の施工および安全に関する研究を行っています。
  • 職業訓練分野の電気設備設計・施工・管理に関する講義・実習および研修を行うとともに、同分野の最新技術動向の情報収集と調査を行っています。
  • 技能五輪全国大会(電工職種,工場電気設備職種)、若年者ものづくり競技大会(電気工事)、技能グランプリなどの技能競技大会の運営および技能検定の実施に貢献しています。
電気環境化学ユニット
  • 大気浄化や水質改善技術への応用を目的に、電気化学に関する数値計算から、実際に装置を製作して実験、評価を行っています。
  • 電気技術者にとって基礎となる電気回路論、電気設備管理などの電力技術、環境エネルギー工学、電気化学などの環境技術に関連した講義および実験・実習を担当しています。
  • 電気学会、静電気学会、IEEE(米国電気電子学会)等に所属して研究活動をしています。また、技能五輪および若年者ものづくり競技大会の競技委員として技能振興に貢献しています。
電気環境エネルギーユニット
  • 太陽光発電における電力制御や身の回りにある未利用エネルギーの有効利用など、電気環境エネルギー分野の研究を幅広く行っています。研究テーマ中には企業や他大学と共同で進めている研究や、関連する分野の訓練教材の開発もあります。
  • 電気技術者にとって基礎となる電気回路論、発変電工学、送配電工学、電気設備管理などの電力技術、環境エネルギー工学、新エネルギー工学などの環境技術に関連した講義および実験・実習を担当しています。
  • 電気学会、電気設備学会、日本MRSに所属して研究を行いながら、各学会の様々な委員会のメンバーとしても活動しています。また、技能五輪および若年者ものづくり競技大会の競技委員として技能振興に貢献しています。技能五輪国際大会には日本代表チームのメンバーとして参加しています。
応用センシングユニット
  • 電気・電子分野における計測工学を専門としています。主として以下の二つの研究テーマに取り組んでいます。
  • ウッドセラミックスの湿度・ガスセンサへの応用の研究を行っています。ウッドセラミックスは廃材や古紙を原料とすることのできるエコマテリアルで、その多孔質性よりガスや水分の吸着により電気的性質が変化します。
  • 電磁気を使った金属表面の応力やきず形状の評価、薄膜の電気伝導率・透磁率・厚さの測定を非接触かつ高速に行うことを目的に、企業との共同研究、特許取得をしています。
  • 電磁気学、電子物性、電気・電子計測実習、プログラミング実習等を担当しています。
  • 技能五輪全国大会の運営(工場電気職種競技員)に貢献しています。日本MRSの年次大会でエコモノづくりセッションを担当しています。電気学会D部門の運営(論文幹事、技術委員会幹事)に貢献しています。日本非破壊検査協会の学術(電磁気応用部門)・標準化(渦電流)・認証(渦電流)の運営に貢献しています。